会場: | 関西学院大学大阪梅田キャンパス |
講師: | 河鰭 一彦(関西学院大学 人間福祉学部 教授) |
ようやく本格的に春が近づくこの日、会場には約60名の聴講者が集まりました。
今回は、関西学院大学人間福祉学部の河鰭教授による「新しいエビデンスから見えてきた身体運動を用いた健康の獲得」と題してご講演をいただきました。
近年、健康を維持するためにスポーツやリクリエーションなどの場面において身体運動を用いる事ことが多くあります。
WHO(世界保健機構)では、「健康とは完全な肉体的、精神的及び社会的福祉の状態であり、単に疾病又は病弱が存在しないことではない」と定義されています。
健康の語源――
中国の古典『易経』にある「健体康心」という四字熟語が縮まって出来た言葉と言われています。すなわち、体が健やかで心が安らかな状態を意味します。
エビデンス(証拠)をもとにした健康施策として受動喫煙防止などがあり、タバコを吸わない女性が喫煙男性とパートナーとなった場合、女性の肺癌リスクが高まるとも言われていることから、2020年を見据えて公共の場での完全禁煙を目指す動きが活発になっています。
健康へのエビデンス(骨編)
21世紀の国民病――骨粗しょう症
骨粗しょう症が起きる原因として、骨のリモデリング(骨代謝)が種々の理由でうまくいかなくなったことが原因と言われており、本来、骨は日々微小骨折しているので恒常的に再生されなければなりません。
骨はどうすれば強くなる?
・重力(宇宙空間などの無動空間では骨が弱くなります)
・栄養(特にカルシウム、タンパク質)
・日光浴
・身体運動(機械的刺激を与える)
どんな運動が良いのでしょうか?
①活動負荷(感覚的に『しんどい』) ※ジョギング、ランニング 等
②衝撃負荷(感覚的には『痛い』) ※叩く、打つ、捻る 等
なお、①の負荷が高く、②の負荷が低い運動は“水泳”です。
身体運動の効果は強度に変化があった方が良いと言われています。
例えば、インターバルなどの強弱をつけたり、ウォーキングとジョギングを交互に取り入れたりされる事が身体運動の効果がより得られるとお話いただきました。
次回の梅田講演会は詳細が決定次第、同窓会HPでご案内する予定です。